「人生の登竜門」#特集 #受験 #エッセイ

2017年2月23日

 
 
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▶︎特集「受験」

今週から、青春基地は「受験」特集はじめてみます。
中高時代では、なにより気がかりなこのテーマ。不安の渦を巻き起こす「受験」という不思議な試練を、いろんな角度から見てみたいと思います。今日からは、青春基地の大学生スタッフによるエッセイを連続して届けます。
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こんにちは!青春基地事務局のまっきーです! 
僕の受験期について書いてみたので、読んでください! 

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| 人生の登竜門

 
受験というものに対峙するのは、大学受験で二回目である。
 
人生初の受験は十五歳の時。
今回は二回目の受験だ。
 
巷では「学歴」という言葉がもてはやされ、私もその潮流に身をゆだねた。つまり、「大学で何を学びたいか」ではなく、単に「学力の高い大学」を選択して受験をした。その結果として、今の自分がいる。
忍耐、苦痛、人間関係。受験を通して人は変わる。それは、昨日まで読んでいた本が苦痛を乗り越えた先に広がる世界を見るために、参考書と対話し、成績に一喜一憂する。
 
私もその一人だった。
 
 
机の上にある参考書を手に取り音読をしていた姿は、まさに対話そのものだった。
模試が返却されれば、どれだけ伸びたかを他人と競い合う。その姿はまるで鯉の滝登りだ。激しく落ちる受験という滝を登りきった鯉は、やがて竜となり滝の流れを作り出す。
 
 
 

志望校合格。その門は狭く、厳かに佇む。滝の頂上を目指す鯉は多い。 
小競り合いする鯉もいれば、力を合わせる鯉もいる。 滝は否が応でも迫ってくる。 
自らが望まなくても勝手に近づいてくるのだ。決して頂上まで行く必要は無い。途中で突き抜けることもできる。 
だが、鯉たちは必死に頂上を目指す。
 
 
「現実を見ろ。志望校を下げたほうがいい。」
どこからかそんな声が聞こえる。
 
しかし、僕には耳を傾ける暇は無かった。 
根拠のない自信が、まだまだこんなもんじゃないと口を開く。下を見るな、上を見ろ。そう自分に言い聞かせ、塾へ向かう。 
学校とは違った友人に会える、自分にとっては居心地の良い場所。軽く、弾む足取り。今日はどんな話が待っているのだろうか。そんな気持ちを胸に塾へ向かう。その足取りが今につながっているとは、当時の私は知るはずもなかっただろう。 
 
 
 

受験という滝は、1人で登ることは難しい。 
だが幸いにも、親、友人、先生、その他たくさんの人が助けてくれる。私の場合だと、助けてくれたのは両親だった。
 
志望校に落ちて自暴自棄になりかけていた自分を止めてくれたのだ。不合格という結果と向き合うのには、当時の自分はまだ幼かったのかもしれない。 
だが、そんな幼かった自分と向き合ってくれた両親には感謝してもしきれない。些細なことから大きなことまで、受験という滝を乗り越えられたのは「親」という味方がいたかだと私は感じている。 
 
 

受験は、苦痛だ。
しかし、通り過ぎて振り返ると苦痛だったことが意外といい思い出になっている。 
何もくぐらなければならないのは受験だけではない。生きている以上は、何かしらの登竜門をくぐる必要がある。
 
その1つとして受験があるのだと私は思う。
人は何かしらの門をくぐらない限り、成長はないと思う。しかし、すべての門をくぐれなくてもよい。すべての門には回り道が用意されている。 
1ついえることは、人生を歩むうえで何かしらの門はくぐらないと進めないということだ。自ら一歩踏み出さないと、何も始まらない。登った滝の数が多いほど、人生は面白くなるのではないだろうか。
 
 
大学3年生 まっきー
 
 
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▶︎18歳のわたし
人生まだまだ始まったばかり。高校留学したオーストラリアと中国での写真をどうぞ!

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感想をおくる
 
 
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▶︎特集「受験」エッセイ

 
第一話:わたしの人生、だれのもの?
第二話:孤独との戦い方について
第三話:人生の登竜門
第四話:ぼくの前から消えない境界線
第五話:擦れた受験体験記
第六話:大学受験のその先に
第七話:道しるべにする
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▶︎特集「受験」まとめ記事

第一弾:センター試験珍問題集 社会編 #特集
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エッセイを書く中で、自分が多くの人に助けられたことや励まされていたことを思い出しました。

後悔のないよう、全力投球するところは全力で、力を抜くところはリラックスして取り組みましょう!

齋藤正幹

通称まっきー。青春基地スタッフ。大学2年生。