「今さら聞けない!選挙初心者のためのマニフェスト勉強会」イベントレポート – 18歳がマニフェストを勉強してみた。-

20167月9日

青春基地では、7月10日に迫った参議院選挙を前に、10代の10代による10代のための選挙勉強会「今さら聞けない!選挙初心者のためのマニフェスト勉強会」を開催!選挙権が20歳から18歳に引き下げられて初となる今回の参議院選挙を前に、わかりやすくマニフェストを大解剖し選挙に臨むための勉強会です。選挙に行ったことのない初心者でも大歓迎!選挙権って手にしたものの、どこに投票すればよいのかわからないという声も多い今回の参院選。そんな高校生と一緒に政治について考えてみました。
 

テーマは7つ

今回取り上げられたテーマは全部で7つあり、以下のような視点からマニフェストを大解剖しました。
 
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「外交・安全保障」
 
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「憲法改正」
 
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「エネルギー・原発」
 
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「経済・TPP」
 
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「子育て・教育」
 
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「消費税・税制」
 
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「社会保障・年金」
 
これらの中で僕の印象に残ったのは「憲法改正」「教育」分野です。「憲法改正は9条ばかり争点になっているが、他の部分の議論はどうなっているかを知る必要がある。」「現行の憲法ではLGBT(性的少数者)が漏れている」といった意見や、「改正ではなく、加憲という立場も存在する」という視点。教育分野では「待機児童減らします、給付型奨学金の整備しますとか、与党も野党も考えていることは一緒だけどできない。それは結局実現可能性があるのかないのか。マニフェストに書いてあることがホントにそれできるんですか?ってことをもっと考えるべきだと思う」というパネラーの発言が自分の中で腑に落ちました。非常に身近な「教育」という分野に対する予算が、他国とくらべて少ないこと、「教育は国家100年の計」であることからも教育は重要だと感じました。
 
参加した中高生が口々にしていたのは、「分からないのが問題」であること、「知れば知るほど、どこに投票したらいいのか分からなくなくなった」という言葉です。
“各政党を通して、いいなって思う所はあるんですね。でも、全体を通していいなって思うところは、なかなかないなと思いました。今回政党の話は聞いたけど、各候補者はどうなのかとか、ちょっとそこは迷いどころです。でも、選挙のお知らせが来た時に、ちょっと大人になったんだなという感じはしました。”
“シルバー世代の投票率の高さが、若者の政治への関心を引き下げちゃっている。どうせ投票行っても何も変わんないんだろうっていう考えが浸透しちゃって、結局投票率が落ちちゃっているんじゃないのかな?”
“高校生の約70%が選挙に行ってみたいっていう人たちはいるけど、結局全部よくわからないから、どこにも入れない。今回のイベントのように、みんなで楽しく勉強して良かった。”という声が聞かれた。
“自分の考えが、いろんな政党の考えをミックスしたものになっているから、選べない。そうすると、今度は政党ではなくて、信頼できる政治家を見つけることをしたら?”
パネラーと高校生たちは、白熱したやりとりを交わしていた。
 

このイベントを通じて感じた、投票する理由。

 
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僕は今まで20年間生きてきた人生の中でマニフェストを縦に見たり横に見たりとする機会はありませんでした。「マニフェスト」という言葉自体は認識していたが、各党のマニフェストを縦横無尽に大解剖すること自体、今回のイベントに参加しなかったら一生やらなかったのかもしれないし、ただ漠然と「各党の政策を主張していて、いつもあんまり変わらないあれでしょ?」ぐらいの認識のままだったかもしれません。今回のイベントを通して、政治について「とにかく難しい」という認識から、「分かれば面白い」という認識に変化しました。まずは「知ること」。何が起きているのかを知らないと、何も始まらないし、選べません。次に何が議論されていてどんな意見があるのか、そして自分はどう思うのかを「考えること」、そして様々知ってみた上で「自分の考えを持つこと」の3点が軸になるのではと終了後に考えました。
 
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ですが、政治について「考えろ!」と言うのは簡単だけど、実践するのはなかなか難しいものです。僕個人としては、「日々の生活」と「政治」が別々に切り離されたものと捉えているのが問題ではないかと感じています。実際、僕自身も政治と実生活が切り離されている感覚は否めないし(特に国防などは普段生活しているだけでは直接関わっている感覚が薄い代表例だと思う)興味がないと調べないと思います。僕がおすすめしたいのは、「身近なもの・自分と直接関係がありそうだと感じるテーマ(例えば消費税や教育、自分の街づくりについて)」から入ってみることでしょう。入口はなんでも良い。そこから政治への関心を広げ、最終的に興味を持てれば良いと思っています。選挙権を持っている人全員がこれをできたら、自分の住んでいる町はもっと住みやすくなると思うし、何より日本の政治は今より数段楽しく意義のあるものになるのではないでしょうか。みんなで日本をもっと盛り上げていけたら、楽しそうだと思いませんか?その第1歩として、みんなで投票に行きませんか。もっともっと日本を盛り上げていくために、今の日本には、あなたの声が必要です。

齋藤正幹

通称まっきー。青春基地スタッフ。大学2年生。