沖縄生まれ沖縄育ちの16歳、そしてカッシーニ株式会社代表取締役兼CEOの仲田洋子(なかだひろこ)です。現在、この会社では「ROLEMODELokinawa」というウェブメディアを企画運営しています。
☞この記事は2015年12月に公開された記事を再掲したものです。
ROLEMODELokinawaってなに?
沖縄出身で日本全国や海外に出て活躍している方の今までの人生を紹介するインタビューサイトです。ちなみに沖縄の中高生は会員登録すると事前にインタビュー予定の方に質問を投稿することができます!
沖縄の中高生は公務員や教員などのような”王道ルート”といわれる限られた選択肢の中から将来を見ているのが現状です。 ”王道ルート”が悪いことだとは思いませんし、私は沖縄のあったかくてゆるい人たちが大好きです!しかしもっと広い選択肢の中から沖縄の中高生が将来を考えられるようになれば、これからの沖縄に新しい風が吹くのではないかと思いました。
「これくらいできれば十分さ~もう無理しなくていいよ~」そんなマインドが向上心を幻滅させてしまうことも少なくありません。
さらに、沖縄にはここ3~4年で数百社のIT企業が参入しています。そんな良い状況でも狭い選択肢の中で将来を考えてしまったら、いまある沖縄のチャンスを逃してしまうのではないかと思っています。
日本や海外で活躍している人となるとなんだか雲の上の存在のように感じてしまいがちですが、「この人も那覇市出身なんだ!」とか「この人同じ高校出身だ!」といった親近感を持つことで、”自分にもできるかも”と感じられる、そんなメディアを目指しています。
私がROLEMODELokinawaをはじめた理由
ITについて知るきっかけはのプログラミングとの出会いです。
それと時を同じくして、沖縄県出身の起業家さんに出会いました。「起業家はアイデアを形にする人。それに向かって全力で突き進む。」というその人の言葉に、「ここまで起業家ってストイックにやるのか…面白そう!」と思ったんです。そこからいろんなイベントに参加するようになり、中3の夏には、沖縄の民間IT企業が運営する「沖縄経済の未来を担う、起業家精神を持った人材」の育成を目指した半年間のプログラムRyukufrogsに参加し…なんと、シリコンバレーにも行くことができました!
そんなこんなで気づけば自分の中にはたくさんの選択肢が広がっていました。
しかし、自分の周りを見回してみると、視野が狭くなりがちなことに気づき、「これはなんとかしたい!」という思いが自分の中に芽生えはじめました。そこで思いついたのがこの「ROLEMODE Lokinawa」です。投資していただいてるLife is Tech!の社員の方々にサポートしていただいて「ROLEMODE Lokinawa」のアイディアを形にすることができました。
なぜ株式会社としてこの活動を行うのか疑問に思う方もいるかもしれません。答えは差別化するためです。
世の中には、”意識高い”と言われるような高校生がたくさんいますが、そんな中で、どうやって自分はこのROLEMODELに対する覚悟を見せられるか、考え抜いて出した答えが「起業」だったのです。マネタイズは、高生向けの塾や大学、アルバイトなどの広告を募って行っていく予定です。
アイディアはインタビューから!ロゴに込められた思い
私が以前、沖縄出身の池城由紀乃さんというアーティストの方にインタビューさせていただいた時のこと。
「洋子ちゃんに紹介したい人がいる!」と言うので、状況もよくわからないままその方についていくと、そこは500年前の琉球王朝時代から続く金細工(くがにぜーく)の工房でした。
この写真に写っているのは七代目の又吉健次郎さんと そのお弟子さんです。又吉さんが金細工への熱い想いを語ってくださって、私は涙が出そうなくらい感動しました。その中でも特に印象に残ったものが琉球王朝時代に婚約指輪として使われていた『房指輪』というものです。これには7つのパーツがあり、ひとつひとつに意味が込められています。
•魚:食べ物に困らないように
•ざくろ:子孫繁栄
•桃:不老長寿
•扇:末広がりの福
•蝶:天国の使者
•葉:着る物に困らないように
•花:あなたの歩く道に花が咲きますように
私はこれが500年も続いていることに沖縄の歴史の重みを感じました。そしてこの房指輪の エッセンスをどうにかして「ROLEMODELokinawa」に加えられないかと思い、人の輪をイメージした円の中にひとつひとつのパーツを組み合わせました。それが「ROLEMODELokinawa」のロゴになっています。
日本中にROLEMODELを届けたい、そのために今できること
たくさんの人に支えながら進んでいるものの、1人でサイトを運営していくのは予想以上に大変です。選択肢が少ないという現状は、沖縄の話だけではないはずです。「ROLEMODELokinawa」だけでなく、ROLEMODELakitaとかROLEMODELtokushima という形で、日本中にローカライズして広めていくのが目標です。
私も、起業したからといって将来のことがばっちり見えているわけではありません。みなさんと同じように不安もたくさんあります。そんな中でもみなさんに少しでも多くの気づきや、人生が変わるような出会いをつくっていければと思います。