福島で感じたこと

2016年9月21日

今回のスタディーツアーで福島を訪れ、一次災害と二次災害の違いを知りました。今までは「被災地」という言葉で一括りにしてしまっていましたが、地震の被害、津波の被害、原発の被害、液状化の被害、それぞれにまた違った苦しさがあることを感じました。
もし原発がなかったとしたら。あの地域に住んでいた人の多くがまた自分の町で暮らし始めたかもしれません。私は今まで、「原発反対」という言葉を聞いても、正直なところピンときていませんでした。原発がなかったとしたら。今の福島の現状はかなり大きく変わっていたと思います。この現状を見てはじめて原発があったことで起きた悲劇を実感しました。
 
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今の私には当たり前のように帰る家があり、学校へ通い、毎日たくさんの人に会って、話して、生活しています。しかし、浪江の町ではほとんど外に人がいませんでした。人がいるかいないか、たったそれだけでこんなにも寂しく感じるものなのかと思いました。
そして、今回のスタディーツアーではたくさんの方にお会いし、たくさんのお話が聞けました。人の数だけ想いがあります。しかし同時に、私たちが聞くことのできるお話はごく一部であることも忘れてはいけません。その方たちのお話を聞くと、思っていたよりも明るい人もいるな、自分が想像していた被災者のイメージと違うなと感じますが、やっぱりそれは一部であって、それを聞いただけで全体のことを分かった気になってしまうのは何か違うな、と感じます。
 
いつか被災地としてではなく、自然が豊かだから、海がきれいだから、そんな理由で東北に行ける日が来てほしいと思います。「今まで被災された方は何を言われたら傷ついてしまうのだろうか」、「自分はどんな言葉をかければいいのか」、そんな事ばかり考えて、ほとんど何も話せませんでした。
ですが、東北にも素敵な人がたくさんいます。今回のツアーでもたくさんの素敵な人に出会えました。そんな人たちから人間的にも学ぶことがたくさんあると思います。いつか、被災地としてではなく東北に行き、自分と同じ一人の人として東北の人と話せる日が来たらいいな、とそう強く思いました。
 
まだ自分の中で答えも出せずまとまっていないですが、学ぶことの多い二日間、参加できてよかったです。ありがとうございました。

らん

新高2のらんです!食べることが大好きです!