数理研究部とは!
立教池袋高等学校 数理研究部は、50名の部員が週に5回ほどの頻度で活動をしている部活動です。この部活では、数理学をもとに様々な研究分野について活動しています。現在の部活動の研究分野は数学、経済学、情報学の3つです。
数学の分野では中学1・2年生は数学の基礎を中学数学の枠を超えて先取り学習をし、中学3年生からは応用的な学習を自主的に行い高学年の先輩が後輩に教えるという形を守り続けながら、数学検定各級の取得を目指します。数学を活動の中心としてきた部員は今年の数学甲子園(旧全国数学選手権大会)に出場しました。
経済学の分野では、株式投資の知識を深めるとともに、様々な情報を取集し考察する力を養うため中学1年生から毎年日経STOCKリーグに出場しています。チームごとに投資テーマを決め、1年を通して調査をしてレポートを書き上げ、提出します。数理研究部では今年まで9年連続全国入選を果たしています。また、会計における実務のスキルを身に着けるため、簿記の学習もしています。簿記検定各級の取得を目指し学習を行っている部員はIT・簿記選手権簿記部門にも出場しました。
情報学の分野では、中学3年生からプログラム言語を学びコンピュータを使ってゲームプログラミング、3Dモデリングなどを行うほかに、ロボットや自作PCなどの制作なども行っています。他の学校にはなかなかない機械がそろい、研究の幅をさらに広げています。その延長として、VRを使ったコンテンツを作成し、日本科学未来館で行われたIVRC(国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト)に出場し、フランスラバルで行われたLaval Virtualにも採択されコンテンツ研究の発表を行いました。こうしたそれぞれの研究のほかに、内田先生が様々な企画を考えてくださり、東京証券取引所を訪れたり、IT企業の方々に最近の業界事情についてお話を伺ったりする機会を設けていただいています。
「好きなことを好きなときに好きなだけ」探求する
この部の活動内容を見ていただいてお分かりいただけるように、数理研究部は非常に多岐にわたる分野について研究をしています。数理学に関することであれば、「好きなことを好きなときに好きなだけ」探究するということをモットーに、先輩後輩の隔たりをあえて作らず共に学習しあうことができるところがこの部活の良い点だと僕は思います。僕は、自分が興味を持った分野について研究に自ら進んで取り組んでいくということと、同じチームのメンバーと論じ合いながら物事を考えていく楽しさを学ぶことができる部活だと思います。
今年は自分たちが高校生の中心学年で、人数の少ない高校3年生の先輩方をサポートしていくということで、特に学校の文化祭の展示に関しては今までで一番忙しかった年だったのではないかと思います。今年の文化祭での数理研究部の展示は4クラスの部屋を使い例年にくらべさらに大規模なものになりました。そのため、来てくださるお客様に何を展示しているのかということがわかるようにポスターなどの枚数を増やして作成しなければならず、その準備のために学校中を駆け回ったことを覚えています。このような辛いことも沢山ありますが、楽しいこともないわけでは決してありません。朝から晩まで、数学の学習をし、またはパソコンと向き合いコンテンツ制作に勤しむ夏の合宿ですが、部員の楽しみに、スポーツ大会というものがあります。中学1年生から高校3年生までの縦割りでチームを組み、サッカーやソフトボールなどをします。順位によって景品のアイスクリームの豪華さが変わり皆真剣になってやるので、それも楽しみの一つです。
求められる部長としての覚悟
僕もまだ、来年度数理研究部の部長を務めさせていただくことについて実感が湧かない部分はあるのですが、しっかりと部員をリードしていくと同時に部活のことを把握しながらサポートし、自分の活動にも励んでいけるように意識して部長の務めを果たしていけたらよいなと思っています。自分が部長になって一番苦労するだろうと思うことは部員をまとめあげることです。部員それぞれが学習や研究をしている部であるがために、自分がやりたいことが見つからず苦労してしまう部員もいます。そうしたときに部長としてどのようなことができるのか、全体を把握しながら考えることが必要だと思います。
最後になりましたが、僕は先述の3つの分野のうち、中学3年からは経済学と情報学の分野を中心に活動をしてきました。この部活動で取り組んできたことは、必ず将来役に立つと思えることばかりです。将来は簿記の学習をさらに深め、経済学についてもっと詳しく学びたいと考えています。僕が所属する数理研究部のような部活は他には少ないと思いますが、部活動に取り組む高校生として、一つ、自分が熱中してできること、やりたいことを見つけることが大切だと思います。もしそれが見つけられなくても、自分がやってきたことが次のやりたいことにつながると僕は思います。