差別は確かに存在する、そんな事実へ目を向けるために。

2016年11月24日

東京都小金井市在住、高校3年生のせいかです。 私は知的障がいを持つ人々に対する差別をなくしていきたいと思い、何の不自由もない人々との相互理解を目指し活動しています。基本的には1人で活動していますが、家族や学校の先生方、友達、大学生、地域の方など多くの方に協力してもらい活動しています。
 

きっかけは知的障がいを持つ弟の存在

 
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私がこの活動をしようと思ったきっかけは私の「弟」の存在です。私の12歳の弟は生まれつき知的障がいをもっていますが、とても優しく、思いやりがあり、賢く、たくさん遊ぶ普通の男の子です。ですが、慣れていない場所や人がたくさんいるところ、知らない人がいる時に、興奮状態になってしまい、家族のことを噛む、蹴る、髪を引っ張るなどの行為をしてしまうこともあります。この場面を見た人が「うるさい。」「迷惑。」「あの子何してるんだ。」「教育がなっていない。」などといった冷たい目線を私たち家族、特に弟に向けることは珍しくありません。時には実際に声に出して、直接言われることもあります。私は、その度に「なぜ、弟なりに自分の意思を伝えようとしているだけなのに世の中からこんな差別扱いをされなければいけないのか。もっと理解してもらって知的障がいを持つ人が快く暮らせる社会にしたい。していかないといけない。」と感じます。 この思いが私の活動の原点です。
 

差別へ目を向け、本当にみんなが平等にいられるために

 
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活動は主にこれから日本を支えていく、吸収力のある「子ども」を対象に行っています。 昨年は私の通う高校と軽度の知的障がいを持つ生徒が通う高校の「合同部活&交流会」を実現するため活動しました。自分の意思でやりたいことをするのが部活。共通の好きな事や趣味から交流をすることにより、共感することや共通点、相手の良さなど自分たちで体験し、発見して欲しいと考えたからです。 残念ながら両校の様々な都合により実現することはできませんでしたが、この活動のことを多くの人に発信し続け、こういった社会問題があるということを認知してもらうことはできただけでも大きな成果だと感じています。
現在は、私の地元小金井の農家の方々の団体さんに協力してもらい、弟や弟のお友達と地域の子供たちが一緒に農業をし、1つのものを協力して育てることを通して「差別意識」ではなく「仲間意識」を育もうと活動しています。普段過ごしている中では気づきにくいかもしれませんが、差別は実際に存在します。すべての人が「一部の人だけの問題」で見て見ぬ振りをするのではなく、しっかりと目を向けていかなければいけません。 私は、この差別を無くしていくために将来は教師となり子供たちのそばで活動し続けたいと思います。「1人でも多くの人に幸せになってほしい。みんなが平等でいられる社会にしたい。」そんな思いを、これからも伝えていきます。

せいか