高校留学という選択肢。思いを胸に、挑んだ私なりの挑戦。- 嶋田薫子

2016年9月15日

こんにちは。高校3年生でアメリカテネシー州に留学中の嶋田薫子です。スポーツと歌うことが大好きです!留学先ではボランティアをするHope clubと陸上のTrack clubに入っています。ホストファミリーは私も含め9人家族です。先日新しい弟が生まれました。そんな私から、今日は”なぜ高校生の今、留学するのか?”そんな疑問と、現地での様子をお届けしたいと思います。
 

私が留学することを決めた理由

 
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私は高校当初より、学校の枠にとどまらず様々な活動をしていました。学校や世代を超えた出会いに面白みを感じていたからです。どんな話をしても、自分と全く同じ意見を持つ人はとても少なく、むしろ違いだらけ。良くも悪くも衝撃を受けました。
中学時代まで校内だけで人と群れてばかりだった私にとって、たくさんの人との出会いは「自分像」を少しずつ明確にさせてくれました。
活動をしていくうちに学校や家庭以外の「もう一つの場所」をたくさん手に入れました。イベントに向けて共に頑張ったり一緒に勉強したり、とにかく学びに溢れた楽しい放課後でした。この経験から、「さらに広いフィールドで多種多様な人に出会いたい。そして第2の家族・学校という居場所を作りたい」と、留学を決意しました。もちろん英語を学ぶことも留学理由の1つです。コミュニケーションの対象を広げるためにも身につけたいと強く思っていました。
 

初めて出会った教育の新しい選択「ホームスクーリング」

 
私の15歳のホストブラザーはホームスクーラーです。「ホームスクーリング」とは学校に行かず、カリキュラムに沿いながら親と学ぶスタイルです。彼は、他の学生よりも時間がある分ボランティア活動、ロボットコンテスト、空軍に入るための飛行訓練など様々なことに挑戦中。先月私は家族と、ホームスクーラーの集まりに行きました。ただ全米で合法化されているものの、ホームスクールに対する偏見はあるようで、周りから「社会性が無い」と思われがちだということに悩む方も多くいました。
 

意外に大変!?アメリカでの学校生活

授業で最も苦戦しているのがアメリカ史と英語です…アメリカ史は先生の話がとても速いので、毎回ボイスレコーダーを持ち込んで家で低速にして聞き直しています。英語の授業は宿題が膨大です。毎日大変ですが、「チュータリング制度」が充実していて、放課後に先生のもとに気軽に行けるのでテストも乗り切れています。部活は冬から陸上に挑戦したいと思っています!
 

“なんでいま留学するの?”高校留学だからこそ得られたもの

 
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「本来留学は日本で学べない学問や技術を学ぶためにするものであり、高校での留学の意味が分からない。」と言われて悩んだことことがあります。ですが留学団体のスタッフの方から「あなたはこの1年、アメリカに派遣されて小さな親善大使になる」と言われた時に、自分にはなにかを学ぶ以上に「なにかを与えて帰る」という使命があることに気付きました。
初めはなんとなく日本について伝えればいいとだけ思っていましたが、”文化交流”という言葉があまりに抽象的で、手段も多様なことに気付きました。大学以降での留学では専門的な学問など「何を学ぶのか」が大切になると想像しますが、この”文化交流”と向き合えることは高校留学ならではだと思います。
“ホストファミリーと暮らし、毎日高校に行って部活をする”という平凡に見える日常に思えるかもしれませんが、沢山の人と出会い、徹底した文化理解/交流ができたり、目の前の自分が今いる環境に感謝できたりするのではないかと思います。
 
私は高校留学をすべての人にお勧めはできません。というのは「親に言われたらから」など自分の目的を明確にしないまま、とにかく海外にいくという考えが、実りのない留学を招きやすいからです。ですが、単に「人との出会いや自分の新たな場所が欲しい」というような小さな目的でも、強い思いがあれば高校生で挑戦する価値はあります。
想像以上に沢山辛いこともありますが、こんなにも日々新しい失敗に出会って挑戦する濃い1年はきっともう二度とありません。私の留学生活もまだ始まったばかりです。人生の中の特別な年になるよう、これからも頑張っていきたいと思います。